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【ものもらい・できもの・霰粒腫(さんりゅうしゅ)】

当院には、「切開可能であれば切ってほしい」という方がおいでください。霰粒腫を「切った方がいいか」という質問にはお答えいたしません。こちらからは「切れるか切れないか」のみお答えします。切開を受けるかどうかはご自分で決めてください。

Webサイトをよく読んでいないと思われる方には、診察室から一度退出していただき院内で視聴後に出直していただくことがあります。ご家族様何人かでおいでになる場合も全員が対象になります。ご注意ください。

厚生労働省から初診前に​診断することや指示を出すことは不適切とされています。初診前に写真を送ってこられる際に、切った方がいいか、今できることはもっとないかというアドバイスを求めるメッセージをつけられましてもお答えできません。ウェブサイトに書いてある以上のことは何も言えません。

 

ものもらい、できもの、とも呼ばれる霰粒腫(さんりゅうしゅ)は、病期によって治療が異なります。
細菌感染のものは薬で治せますが、しこりのあるものはそういうわけにいかないこともあります。
特にお子さんで赤く目立つ場合、特に皮膚が薄くなっている場合は早めの治療が有効な場合があります。

手術の目的は主に皮膚を守るためのものです。発生の元であるマイボーム腺はたくさんあるため、残念ながら再発することもあります。

病期と手術適応
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霰粒腫の成り立ち

始めは限局していたものが白い瞼板を溶かして破り、赤い眼輪筋、ついには皮膚をも溶かして破って表面に出てきます。そのときにはかなりの量の内容物があり、すでに組織は溶けて失われています。できるだけ内容物を取り出してこれ以上の欠損を防がなければ皮膚がなくなって引きつれてしまいます。

【正常】

 

瞼板の中にマイボーム腺の導管があり、正常に機能しています。上下各30本程度です。

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【限局型・結節型】

病変がしこりの形で収まっている場合。
腺の開口部が詰まって、瞼板内に分泌物が溜まった状態。皮下にコロコロとしたしこりが触れる。

 

局所麻酔ができる年齢ならまぶたの裏側に穴をあけて中身を取り出す経結膜的手術を行うことが多いです。見かけの問題が気にならなければ様子を見て構いません。繰り返す場合に「根」を取ることで再発しなくなると考えがちですが、そういうわけでもありません。すぐ隣のマイボーム腺から再発することもありますのでよくお考えください。

 

小児では局所麻酔ができなければ全身麻酔となりますので、そこまでするほどのものなのかよくお考えください。また小児では吸収されることがしばしばあります。ただしその期間は1〜2年にわたることもあります。以下のびまん型に進行しなければ気長に様子をみてください。このページの下の方に「霰粒腫の切らない治療」というところがありますのでそれをお読みください。

しこりに対してあまり効果的な薬はありません。お近くの眼科で薬をもらっているとしたら、特効薬ではないが、現時点で少しでも効くかもしれないと考えられる薬を出してくれた、とお考えください。出された薬を長期間使ってよいのか、副作用はないか、など薬に対するご質問はお答えしかねます。処方してくれた眼科に問い合わせてください。

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【びまん型/皮膚菲薄化なし】

 

瞼板前面を破壊し、眼輪筋、脂肪を破壊し、炎症が波及してきた場合。       
痛みがあり、皮膚が赤くなります。赤い範囲の境界ははっきりしません。柔らかく、皮膚は薄くなってはいません。これより経皮的手術の適応になりますが、皮膚が薄くなっていなければ、薬物治療や経結膜的アプローチでも構いません。

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【びまん型/皮膚菲薄化】

筋や皮下組織が溶けて皮膚が薄くなった場合。
正常皮膚が侵されている状態で、放置するとなんらかのあとが残る可能性が高まります。皮膚が薄くなります。赤いところの境界がはっきりしているということは皮膚が薄くなっているということです。さらに皮膚が皮一枚になってしまいほとんど欠損状態になっている部分も出てきます。黄色い部分は皮膚が欠損して中身が透けて見えている状態であることが多いです。経皮的手術の絶対的適応です。

皮膚を守るために、早く内容を摘出することが望ましい状態です。放置すると、運が良ければ目立たないところで破れて内容が出て小さくなります。そうでないと障害される皮膚の面積が広がり、眼のキワから離れたところまで障害が広がると組織が溶けて最終的に縮まり、跡が残りやすくなってしまいます。
たとえ全身麻酔下で手術しても、跡は残ると考えてください。

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【びまん型/皮膚破裂】

皮膚が破裂して排膿している場合。
破裂した皮膚は、縦方向のひきつれや色素沈着を残すことがあります。本来なら皮膚の傷跡を残す前に手術など処置が必要となります。

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治療

患者さんの年齢、病変の位置、進行度によって異なります。

  • 薬物治療

  • 無麻酔切開

  • 経皮手術(皮膚を切開して中身を取り出す)

  • 経結膜手術(まぶたの裏側に穴をあけて中身を取り出す)

手術による傷跡を恐れるがあまり、薬物注射をしたり、まぶたの裏側からの手術のみを受け入れたりする方がときどきいらっしゃいますが、皮膚が赤くなった時点でなんらかの皮膚切開を伴う手術を念頭においてください。

​なお当院ではステロイドなどの注射による治療はおこなっていません。

小児の霰粒腫の外科的治療

3歳以下の小さい子供の、赤くなって皮膚が破れている霰粒腫には、積極的に無麻酔下での切開排膿をおこなっています。特に下眼瞼の耳側の霰粒腫は痕が残りやすいため、赤くなって皮膚が薄くなったら積極的に切開手術をおこないます。保険適応です。通常、希望されたその日におこないます。その後の診察は、基本的にはこれまでかかっていたクリニックにお願いしています。紹介状をお持ちの場合は、切開したことや処方の内容などを手紙にしてお返しさせていただきます。

局所麻酔に応じてくれるお子さんでしたら親御さんのお付き添いの上で注射の局所麻酔をおこない治療が可能です。通常10歳以上が対象となります。また6歳以上でご希望があれば日帰り全身麻酔手術を受けられるクリニックが有楽町にありますので、そちらでの手術をご案内できます。3〜5歳が、局所麻酔の同意を得にくく全身麻酔も受けにく押さえつけて切るわけにもいかない、大変扱いにくい年齢と言えます。

切開で傷あとが残るかどうか、切らなくてもきれいに治りそうかどうか、切った方がいいかどうかを担当医に聞かれてもお答えできません。自然経過を見るとどうなるのかは誰にもわからないですし、きれいかどうかに関しては主観的なものだからです。皮膚が薄くて切開すれば中身が出てきそうなものが切開術の対象になります。切ればむしろ切開の跡が残るかもしれませんし、切らなくても自然に内容が出て治るかもしれませんし小さくなって治るかもしれません。そして切ること自体がお子さんにストレスを与えることであります。最も大事なのは切開後の軟膏処置です。

切開にて根が取れるわけではありません。何をしても再発することはあります。これ以上再発しないようにする方法はありません。

どのような治療を受けさせるかは保護者の方が決めてください。

無麻酔下霰粒腫切開術

無麻酔切開手術は、皮膚が薄くなったところを切開して、あかんべーした裏側に指を入れて、大きなニキビをつぶすような感じで押し出して、中身の悪い肉を押し出します。※このページの最後に動画があります。閲覧注意ですが興味があればご覧ください。場合によっては表面の皮膚がなくなって穴が開いたような状態になり、かえってこわく感じることもあるかもしれません。

処置中に親御さんは横にいていただいてはげましてもらってもいいですし、逆に見えないところにいて終わったらヒーロー的に出てきてもらってもいいです。どちらも一理ありますのでお選びください。抑えるのを手伝う必要はありませんが、親御さんにしがみついて離れないときは抱っこしたままベッドに押さえつけていただいて処置する方法もあります。

小児科医が子どもの点滴のとき親を引き離す理由に「納得」「一緒にいたほうが安心する」と賛否

号泣している間、丸めたガーゼを強くテープで貼り付けます。両目の場合は出血の多い方だけガーゼをつけます。泣き止まない子はガーゼをつけたまま帰ってもらいます。自分で取ってしまうお子さんもいます。親御さんに抱きつきますので服が汚れないようにタオルなどを用意しておくと良いでしょう。20〜30分くらい経過して泣き止み落ち着いたらガーゼをはずしてください。逆に終わったらすぐに泣き止んでキョトンとしているお子さんもいます。どうなるかわからないので、切開する前に全ての説明を終え、処方の内容や次回の診察の予約などの相談を済ませておきます。質問がありましたら施術の前にしておいてください。通常タリビッド眼軟膏だけの処方となります。痛み止めは必要ないので出していません。

​術後に圧迫ができるといいのですが、ほとんどのお子さんではできません。よってすぐに出血によりすぐまた腫れてしまう見かけとなることがあります。出血であれば落ち着くと抜けていきますので様子をみてください。

大泣きしますので、直前1〜2時間は食事を避けてください。飲み物も飲みすぎないようにしてください。

大事なのはこれからです。ワセリンを基剤にしたタリビッド眼軟膏を頻繁に塗ります。1日8〜10回程度を目安にし、決して乾かさないようにします。チューブから直接つけて構いません。チューブの先が皮膚などに触れたらティッシュなどで拭いておいていただければ結構です。数日は創が生々しいですが、そのあとから表面にひきつれがない状態で皮膚が張ってきます。おおよそ切開から3〜7日で皮膚が張ってきますがそうすれば軟膏の頻度は一日3回程度に減らして構いません。保育園に通っているお子さんは、日中に保育園で3回(10時、食後、午睡明けなど)塗っていただければ良いでしょう。加えて自宅で朝1回と夜2回で、全部で6回塗ってみてください。

麻酔はどうするのか

全身麻酔(入院) 全年齢

無麻酔 2〜3歳まで 希望があれば6歳くらいまで可能

対応が困難 4〜5歳以上

全身麻酔(日帰り) 6歳以上

局所麻酔 10歳程度以上

おおよそ上記のようにお考えください。全身麻酔はすべての年齢で可能ですが、5歳以下は大きめの病院で通常2泊3日の入院を要し、2〜3ヶ月待ちのところが多いです。全身麻酔下で手術を受けてもとてもきれいに治せるわけではありません。きれいに治るかは病期によります。びまん型では全身麻酔下で切開と圧出のみで終了となります。あまりに肉芽を全部取ってしまうとぺったんこになってしまうため、ある程度残すことも必要となります。利点は圧出を痛みなく受けさせられることです。

笑気は気持ちが軽くなる程度であり、局所麻酔の助けになる程度です。局所麻酔を拒否するお子さんはそもそも笑気の吸入も拒否しますので、それだけで手術ができるようなものではありません。当院では内服などによる鎮静や全身麻酔は扱っていません。

日帰り全身麻酔を受けられるのは、東京日帰り手術クリニック(有楽町)。笑気と内服による鎮静下で受けられるのは、たまプラーザ山口眼科(横浜市)が挙げられます。

無麻酔での霰粒腫切開をおこなう理由

全身麻酔は慎重に 3歳以下の子供に全身麻酔をかける際、体が小さいため薬の量には大変気を遣い、使うチューブなどの道具は特殊なものとなります。医療関係者の多大な努力により滅多に問題は起こりませんが、簡単なことではないとご理解ください。

全身麻酔は家族も大変 全身麻酔の場合は通常2泊3日の入院を求められます。通常保護者が一緒に寝泊りしなければならず、小児病棟では自由な出入りは認められません。他にお子さんがいる場合はかなりの負担となることでしょう。

局所麻酔は効かない 赤く腫れている状態では、局所麻酔そのものが大変痛いものとなります。それが効いてくるまで時間がかかります。一度親御さんにお返ししてから効いたころに切除をしたとしても、本当に効かせるためには広範囲の麻酔が必要となり、結局あまり効かないのではないかと思います。

局所麻酔をしてもしなくても泣く 切開術は細かい作業ですので大人2人がかりで体と頭をしっかり押さえつけておこないます。痛みよりもその恐怖感が強いと思われ、ギャン泣きします。局所麻酔をしてもしなくても泣くようですので、痛みのコントロールよりも早く終わらせることを重要と考えています。

局所麻酔にアレルギーがある可能性 局所麻酔薬に対するアレルギーは、急激な血圧低下などを招くもので、緊急の対応が必要です。大人ならまだしも、小児でこれが発生したら対応はさらに急を要します。局所麻酔薬を使わなければこの心配は無用です。

すぐに終わる 一箇所の切開は30秒以内で終わらせます。逆に言うと、30秒でできる範囲しかおこないません。皮膚を守るための急場をしのぐものであり、根本的治療ではないことをご理解ください。しかし全身麻酔でおこなったとしても、皮膚が破れている症例では縫うことはできないので、仕上がりはいずれにしろ皮膚が欠損して爆発しているような状態となり、それを丁寧にやったか一気にやったかの違い程度しかありません。

そして忘れる 2歳以下のお子さんですと、切ったこと自体を忘れてくれる子が多く、早い子では処置が終わって親御さんのもとに帰ると泣き止んでくれて、数分後に会っても泣かれないことが多いです。しかし中にはセンシティブなお子さんもいらっしゃり、病院や白衣がきらいな子供になってしまうことも考えられます。お子さんの特性については親御さんがご判断ください。

2歳以下が良い適応 おおよそ2歳以下は忘れてくれることが多く問題ないことが多いです。4〜5歳になると体が大きくて暴れてしまうのと記憶が残るためお勧めはしませんが、希望があれば人海戦術により可能です。説得によって局所麻酔をしたり、ほんの少しかさぶたを取って内容が後から出てくるのを期待することもあります。最も悩ましい年齢層です。6歳以上では日帰り全身麻酔ができるようになるので、眠っている間に処置ができるようになります。ただしこれができる病院は限られています。

霰粒腫の切らない治療

細菌感染が疑われる場合 霰粒腫ではなく麦粒腫と言われます。しこりはあってもわずかで、赤く数日のうちに悪くなって腫れている状態です。内服や点眼が効く可能性があります。とくに最近開発されたアジスロマイシンの点眼は、有効と言われています。

感染や化膿であれば、投薬と食事の見直しができます。東洋医学の考え方では、化膿の病気が体にある場合、消化管に負担のある食べ物は良くないと言われています。餅やもち米(あられ、おかき、柿の種)(なお煎餅はうるち米なのでOK)、辛いもの、砂糖や甘いもの、アルコール、加工食品があげられます。

予防 マイボーム腺のケアをしていただくことが予防と治りかけの霰粒腫のケアとなります。LIME研究会の説明をご覧ください。 

 

限局型 赤味のないぐりぐりとした状態ですと、薬は効きにくいです。成人では局所麻酔でまぶたの裏に小さな穴を開けて中身を取り除きますが、小児では経過を見ていると吸収されてくることもあるので気長に様子をみます。1年くらいかかることもあります。しかし無麻酔でこの手術はとても痛いですし、皮膚をおびやかさない限り問題はないので手術の対象にはなりません。

びまん型/皮膚菲薄化なし これも薬は効きにくく手術の対象にもなりません。あともう一息で治る、という段階では、1ヶ月を限度にしてステロイドの入った眼軟膏をつけることがあります。具体的にはプレドニン眼軟膏をお勧めしています。ステロイドの入った軟膏は眼圧が上がる副作用がたまにあるのがこわいところです。お子さんですと眼圧が上がりやすく、しかし眼圧が測れず、緑内障になる可能性があるので、1ヶ月以上は使わないことをお勧めしています。ステロイドの点眼や軟膏を使い続けた方がいいかどうか、副作用はあるのか、など薬に関する質問は処方してくれた先生に聞いてください。

びまん型/皮膚菲薄化あり・皮膚破裂 この段階で切らない選択をした場合は、破れた皮膚の中からいかに多くの内容を出すか、そして破れた部分をいかにきれいに修復するかということが課題になります。


【保湿】皮膚が破れている場合は、タリビッド眼軟膏を1日8〜10回、決して乾かさないように塗ります。乾かさないことで皮膚の破れたところから中身が出てくるようになります。出なくとも、皮膚が可能な限り最もきれいになおります。お風呂にお湯を少なめに張って湿度100%を保ってお風呂で遊ぶのも良いでしょう。破れた皮膚の部分が閉じた場合には軟膏の回数は3回程度に減らして構いません。


【温める】「あずきの力」「めぐリズム」や蒸しタオルで眼を温めてください。不要なところを食べてくれる巨細胞が元気になってくれます。またマイボーム腺の流れが良くなるので予防になります。実際のところお子さんでは難しいことがあります。成人の話ではありますが、霰粒腫のできやすい人はおしなべて長風呂をしない人が多いそうです。体を温めることは有効のようです。


【食生活】一説にはニキビの原因になりやすい、乳製品、砂糖など精製された糖質、ナッツの油分、チョコレート、ピーナッツ、加工食品、オメガ6系の油がよくない、などとされています。麦粒腫などで感染がある場合はもち米でできたもの、お餅、あられが良くないと言われています。逆に食べた方が良いものは、発酵食品、亜鉛、オメガ3とされています。詳しいことはわかっていません。


【マイボーム腺のケア】LIME研究会の説明に詳しく書かれています。

霰粒腫が破れて中身が出てきたらどうすればいいか

チャンスです!切開術をしなくても自然に皮膚が破れたわけです。ここから中身が出れば切開術を受けずに済みます。皮膚が破れた箇所が目のきわでしたら跡が残りにくいのですが、目のきわから離れている場合には注意が必要です。傷が治るまで軟膏を塗布していてください。

1回で結構ですので中身を押し出してみてください。ニキビをつぶすような気持ちで押してみてください。そうは言ってもなかなかできないものです。液体が出れば十分効果がありますので深追いしなくて結構です。出たものを取り除く程度でも効果があります。そして軟膏を頻繁につけてください。

破れた皮膚の傷が閉じてしまわないように、常に潤しておいてください。長風呂、プール遊びが望ましいです。お風呂におもちゃを持ち込んで遊ばせるのはいかがでしょうか。公共のプールに入れる状況ではないと思われますので、ビニールプールはいかがでしょうか。大人なら軟膏をつけてサランラップなどで保護してずっと濡らしておくとより内容が出てきやすいです。

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皮膚が破れて内容と血が出てきています。大変大きかったのですが一気に小さくなりました。チャンスですのでさらに中味が出るように傷を閉じないようにするため軟膏を塗ってください。

切開希望の方

「野田実香まぶたのクリニック」はウェブサイトから予約をお取りください。紹介状が必要です。

「お茶の水井上眼科」も紹介状が必要です。ない場合は一般眼科医が一度診察し、野田の診察は後日となります。

紹介状が必要な理由

1)野田の診察時までに眼科的診察を受けていただくことが必要になります。

2)術後に薬だけもらいたい場合や思わぬことが起こった場合、近所のかかりつけの眼科が必要になります。

無麻酔切開でしたら初診日に処置します。そのあとは、かかりつけ医に戻っていただき経過観察していただきます。全身麻酔でしたら対応できる病院と連携をとって手術の予約を入れます。

受診前に写真だけ送られて「切った方がいいか」という質問をされてもお答えできません。これは診察なしで診断したり治療方針を決める行為であり不適切と考えられます。そもそも「切った方がいいか」との質問をされましても、こちらとしては「切れるか切れないか」をお答えするのみです。切るかどうかは患者さん側でご判断ください。初診まで間がある場合でも、投薬の指示や何をして待てばいいかを診察なしでお答えするのは不適切と考えられます。当院の初診までは紹介状を書いてくれた先生にお聞きください。

小児の霰粒腫治療に対応している眼科

必ず事前に予約をしてからおかかりください。紹介状が必要な病院もありますので確認してからおかかりください。無麻酔をご希望の方は、無麻酔に対応しているかを聞いてみてください。

  • さっぽろ眼科眼形成クリニックの石嶋漢先生

  • 東京女子医大の篠崎和美先生

  • 小竹向原しらやま眼科クリニックの白山先生

  • 八王子友愛眼科(旧近藤眼科)の今野先生

  • 神奈川こども医療センターの松村先生

  • 千葉こども医療センターの平野先生

  • ​横浜元町マリン眼科の蓮見先生

  • 守谷いとう眼科の大原先生

  • 静岡市葵区コスモス眼科の清水先生

  • ​愛知県岡崎市ほしの眼科の星野彰宏院長

  • 名古屋コスモス眼科の川部先生と仙波先生

  • 金沢医科大学病院の柴田奈央子先生

  • 帝京大の細川先生

  • 北海道江別こばやし眼科の院長先生

  • 新潟県あおぞら眼科の院長先生

  • 狛江市まつだ眼科形成外科の松田弘道先生

  • 熊本県八代市の松村眼科の院長先生

  • 熊本県熊本眼科の院長先生

  • 大阪回生病院の今川先生(全身麻酔)

  • 埼玉県羽生の栗原眼科(全身麻酔)

  • 桜木町眼科の林憲吾先生(笑気麻酔)

  • たまプラーザ山口眼科の山口大輔先生(笑気麻酔と内服のため4−6歳も対応可能)

​霰粒腫の症例

皮膚破裂があり、手術適応の高い症例

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皮膚が薄くなってかさぶたのようになっています。かさぶたと周囲の黄色い部分の皮膚はすでになくなっています。縦方向に大きく、内容が出ないまま放置するとかなり目立つ痕となりますので切開が望ましいところです。

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中心部の皮膚がなくなっています。これ以上中身が出てこないなら、切開を急いだ方がいいです。

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皮膚が薄くなり、破れて膿が出ています

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上記症例で、切開して内容を押し出したあと。中心がへこんでしまっているが、軟膏を頻繁につけていると引きつれなく治ってきます。

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皮膚が薄くなっている状態です。早く処置した方がいいです。

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上記症例を切開して内容を押し出した30分後。横方向に切った痕があります。忘れてくれたようで写真を撮らせてくれました。

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かなり大きくなり、まぶたの形がゆがんでいます。

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上の症例で切開をしたあとで軟膏をつけて手当てをした3ヶ月後。やって良かったです。

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ミュージシャン一家のお子さんの切開術をおこないました。親御さんとして治療に至るまでどのようなことを考えたか、術後はどのような経過を辿ったか、詳しく書いたブログが公開されています。片寄明人さんnote

上眼瞼なのできれいに治りやすいですが、まつ毛が減ってきたため切開を決意されました。

切開圧出の2日後

1ヶ月後

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下眼瞼耳側で縦方向に広いため放置できません

切開圧出直後

術2週間後

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右下の霰粒腫が問題です

せっかくなので両側とも切開

2週間後

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黄色い部分は中身が出て来ているところで皮膚はほとんどなくなっています

切開直後 怒ってます

1ヶ月後 もう大丈夫です。

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切開の適応です

切開術数日後

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切開の適応です

切開術2週間後

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迷わず切るもの

多発しています。下まぶたの目頭側のものが縦方向に高いので早く治療した方がいいです

もう切った方がいいです

下まぶたの耳側で縦方向に広いので急いで治療した方がいいです

目のきわから離れたところの皮膚が破れており、目のきわの形がゆがんでいます。早く切った方がいいです。

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切れないもの 切らなくていいもの

皮膚が薄くないので切れません。少し赤いですがこの段階では切っても血が出るだけで中身が出ません。縦方向に広いので要経過観察です。

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赤くないし皮膚が薄くないので切れません。様子をみてください。1年とか長い時間をかけて吸収されることもあります。

霰粒腫でなく麦粒腫で感染を起こしている可能性があります。点眼、内服が効く可能性があります。切開しても中身はでません。

処置が遅れたかしなかったために、残念ながら跡が残ってしまったもの

あれよあれよという間に下の方に広がってきて、無麻酔を受け入れられない年齢だったため全身麻酔を待っており日数が経過してしまった症例です。目尻側で下の方にひきつれています

切開せずに経過を見ていた症例です。何度か中身が出たそうです。下まぶたは跡が残りやすいです

上まぶたに何箇所かできることを繰り返すも処置をしなかった症例です。上まぶたは上から皮がかぶさるため目立ちにくいのですが、このように形が乱れることがあります

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霰粒腫と少し違うもの

涙嚢炎です。小児では珍しいです。抗生剤の点滴または切開排膿が必要です。

眉毛の下がふくらんでいます。類皮のう腫というできものです。赤く腫れないことが特徴です。コロンとしています。治ることはありませんので、全身麻酔下に摘出手術が必要です。

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霰粒腫が結膜から出たポリープ型 pyogenic granuloma

始めに霰粒腫があり、それが結膜に出たpyogenic granulomaです。皮膚には響かないのでどれだけ様子を見ても構いません。しかし眼からはみ出しているので気になることでしょう。

きのこのように茎があるタイプです。ぽろっと落ちることがあります。これだけ大きいと眼からはみ出して目立ったり、目やにが多くなったりします。根本を引っ張るとちぎれます。

自然に脱落したり小さくなっていくことが多いですが、半年以上かかることもあります。その間は目やにが多いことがあります。切開は皮膚を切らずに単純に押し出してちぎるだけで終わります

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【閲覧注意】霰粒腫圧出の動画です。

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あかんべーした内側に指を入れ、3本の指を使って押し出します。一瞬ですがそれなりに痛みを伴うと思われます。大きいものほど出血を伴います。

笑気と鎮静シロップ内服を用いた方法

たまプラーザやまぐち眼科で行われている、鎮静下での霰粒腫手術動画です。

すべての写真は掲載のご了承を得ています

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